オタゴン無法地帯

Vtuberオタゴンのブログです。動画にするほどじゃないけどツイートには長すぎることを書きます。

『ウルトラマン ニュージェネレーションクロニクル』放送開始に寄せて

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先日1月5日より新番組ウルトラマン ニュージェネレーションクロニクル』が始まりました。2013年に放送された『ウルトラマンギンガ』から、昨年末に大団円を迎えた『ウルトラマンR/B』までに登場した7人のウルトラマン『ニュージェネレーションヒーローズ』の活躍をエピソードの再放送や総集編で紹介する番組となっています。

順当にいけば次に放送されるウルトラマンは今年の7月開始、つまり元号で初のウルトラマンとなります。そうなるとティガ~ガイアが『平成三部作』、コスモス~メビウスが『ハイコンセプトウルトラマンシリーズ』となったように、『ニュージェネレーションヒーローズ』もここで一区切りとされることが考えられますね。

恐らく次に放送されるウルトラマンはニュージェネレーションに含まれない、新たなシリーズ始まりの一作となります。ウルトラマンR/B』の終了をもって『ニュージェネレーション』の時代は終わる……(多分)。ウルトラマンギンガ』から欠かさずチェックしてきた身としては感慨深いものがありますね。

そこで今日は『ウルトラマンギンガ』『ウルトラマンギンガS』『ウルトラマンX』『ウルトラマンオーブ』『ウルトラマンジード』『ウルトラマンR/B』の6作品を追ってきた2013年~2018年を、オタゴン目線で回顧してみようと思います。

 

〇冬の時代

オタゴンが小学校高学年~中学生の頃、ウルトラマンの新作TVシリーズは放送されていませんでした。2006年~2007年に放送された『ウルトラマンメビウス』以後、2013年にギンガが始まるまで、ウルトラマンは新作TVシリーズが制作されない時代が数年間続いていたのです。

この頃、オタゴン少年は人生でいちばん(ウルトラマンが見たい!)と思っていました。しかし新作はなく、『ウルトラマン列伝』で再放送される旧作のエピソードや総集編を見るしかない……一年に一回あったウルトラマンゼロの新作映画はさながら砂漠のオアシスでしたね。

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 この時期にウルトラマンの新作がなかったせいで、オタゴン少年は狂ったように過去作を見てしまい、それがオタク人生へと堕ちていくトドメとなりました。健全な青少年が恋愛や友情を謳歌する中学生という時、オタゴン少年は薄暗い部屋でウルトラマンのDVDを見つつ、上原正三の脚本集や切通理作の評論を読んで悦に浸っていたのです。この教室の誰よりも俺はウルトラマンを理解しているんだ……というよくわからない慢心でかろうじて生きてた感じですね。悲しい生き物だなあ。

ちなみにこの頃はゴジラ映画の新作もなく、正に巨大特撮冬の時代でした。中学生という感性豊かな時に巨大特撮の新作がまったく見れなかったのは、正直ちょっとコンプレックスですね。あと10年早く生まれていれば……

上原正三シナリオ選集

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特撮黙示録1995‐2001 (オタク学叢書)

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〇2013年『ウルトラマンギンガ』

オタゴンが高校生になって少し経ったころ『ウルトラマンギンガ』の制作が発表されました。しかし高校生となったオタゴンはすでにウルトラマンへの興味をうしなっていた……わけないじゃないですか。

特オタとしての教養を高めていたオタゴン少年は『脚本:長谷川圭一でメイン監督:アベユーイチって、ネクサス最終回コンビじゃん!』と大喜び。過去作を見まくってたおかげで、この頃にはスタッフに関する知識もだいぶ深まっていましたね。防衛隊も出ないし全11話だけど、ネクサス的な新しいウルトラマンになるのでは……と期待を高めているような、そんな高校生でした。気持ち悪いですね。

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ウルトラマンギンガ

しかしこの『ウルトラマンギンガ』、蓋を開けてみればお世辞にも出来の良い作品と呼べるものではありませんでした。

廃校した小学校を舞台としたジュブナイルストーリーは、当時終わりかけていたウルトラマンというコンテンツそのもののメタファーのようで、非常に味わい深く良いストーリーでした。しかし特撮パートが……ウルトラマンなのにビルの一つも立ってない野原の上で戦う様子は、まったく巨大感がなく……シナリオには満足していたものの、ウルトラマン終わったな~というのが見終わった時の素直な感想でした。

ちなみに同じ年に大傑作『パシフィック・リム』が日本で公開されました。日本の巨大特撮が終わりかけていた中、海外でロボットと怪獣がドンパチする傑作が生まれたことで、この時期は『国産コンテンツは終わり』みたいな話がTwitterで加熱していたのを覚えています。僕も『パシフィック・リム』には熱狂しましたが、同時に複雑な思いもありました。巨大特撮好きには本当に辛い時代でしたね。

周囲の高校生が恋愛や進路に頭を悩ませる中、オタゴンは日本特撮の未来に頭を抱えていました。

 

〇2014年『ウルトラマンギンガS』

次の年、『ウルトラマンギンガ』の続編として『ウルトラマンギンガS』が始まりました。新ヒーロー『ウルトラマンビクトリー』とのダブル主人公体制となり、キャストやスタッフも刷新、前作になかった防衛隊も復活。ウルトラマンギンガというヒーローが続投しながらも、前作とは全くトーンの違う作品となった。

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ウルトラマンビクトリー

本作は監督に坂本浩一や田口清隆を起用したことで映像のクオリティは格段に上がったものの、シナリオはあまり良くないという印象でしたね。14話しかないのに防衛隊も出して、地底人と地球人の対立もやって、敵のアンドロイドが心を持つ話もやって……明らかに14話入らない話を詰め込んだ結果、ダイジェスト感の強い話となっていた気がします。

ウルトラマンは1クールちょっとのダメなTVシリーズを列伝の間に挟みながら、先細りになって終わっていくんだろうな……当時のオタゴンはそんな風に思っていました。終わっていたのはそんなことばかり考えていた僕の高校生活なんですけどね。

ちなみに同じ年、ハリウッド版『GODZILLAが公開され話題になりました。いわゆるギャレゴジですね。前年のパシリムといいイジメかよ。個人的にはあまり好きではないです。全然ゴジラ出ないし。主人公の親父が死ぬ冒頭のあれとかクソ退屈でしたよね。あ、ムートーの口内に熱線流し込むゴジラポンプ宇野*1みたいでかっこいいと思います。

 

〇2015年『ウルトラマンX』

 この作品で僕は、ウルトラマンの完全復活を確信しました。大傑作です。全22話と前作や前々作を大きく上回る話数と、それによって生まれる個性豊かなエピソードは非常にウルトラマンらしい。やはり縦軸のドラマに加え、各話完結の面白さがウルトラマンには必要だと再確認しました。中にはマックスやネクサスといったこれまで機会に恵まれなかったウルトラマンが客演するエピソードもあり、特にネクサス回が放送された時のオタクの熱狂ぶりはすごいものがありましたね。

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ウルトラマンX

前作の防衛隊『UPG』は車に乗ってるだけの防衛隊でしたが、今作の『Xio』は戦闘機に乗りちゃんと戦うという……もちろん昔はそれが当たり前でしたが、当時のオタクは『ウルトラマンメビウス』が終わってからその光景をずっと待たされていたんですよ! プロフェッショナルらしさ溢れる防衛隊とウルトラマンの活躍、大暴れする怪獣、ハイクオリティな巨大特撮……国産怪獣映画が枯渇していた当時に『人間と怪獣の共生』をテーマにし、怪獣を描くことに力を入れていたのも素晴らしかった。正にウルトラマンの王道といった作品で、初心者にもオススメです。

 ウルトラマンが遂に復活した……当時のオタゴンにはそれが何より嬉しく、これまで見てきた数ある特撮番組の中でも、『ウルトラマンX』は特に楽しみにして見ていた記憶があります。ニュージェネレーションの中でも特に思い入れの深い作品ですね。

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ちなみにこの頃のオタゴンは自主映画を撮ってました。監督、脚本、撮影、編集と裏方はほぼ一人でやってましたね。血がバーバー出てる映画で、自分も強姦魔役で出演しました。だって他の人に頼めないし……昔は強姦魔でしたけど今は怪獣なので、僕も丸くなったものです。なんかこう書くと、昔はやんちゃしてたことを自慢してるDQNみたいですね。強姦魔はやんちゃ。

実は自主映画での動画編集の経験が、今のVtuber活動にも活かされている感じです。つまり作ってた映画も、あんな感じの編集だったんですよね。カットのタイミングで『ブォン!』って音鳴らすのはこの頃に覚えたテクニックです。ウルトラマンXって怪獣の力で武装して戦うんですけど、この頃の僕も後に怪獣になる力を蓄えてた感じです(こじつけ)。

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 〇2016年『ウルトラマンオーブ

これまでの三作が『新ウルトラマン列伝』の番組内作品であったのと異なり、単独のタイトルとして放送された本作。遂にウルトラマンが『ウルトラマン列伝』から脱却し、新作を新番組として放送できるようになった記念すべき作品です。王道志向であった前作とは異なり、良くも悪くも癖が強い。しかしこのようなあえて外した作品を作れることこそ、ウルトラマンと言うコンテンツが『次で終わりかもしれない』という段階を脱した証左に他ならないと、放送当時は好意的に受け止めていました。

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ウルトラマンオーブ オーブオリジン

歴代ウルトラマンの力を借りなければ変身できなかった主人公が、やがて自分だけの姿を取り戻すというシナリオは、『ウルトラマン列伝』で過去作の総集編を繰り返しながらも『ギンガ』『ギンガS』『X』とかけて、再びオリジナルの新作を作れるようになったウルトラマンというコンテンツの姿そのものに重なりますね。

オーブを見る頃には自分もウルトラマンの未来を憂えることもなくなり、今年のウルトラマンはこんな感じか……とニチアサを見るような気持ちで楽しんでいました

この年にシン・ゴジラという怪獣映画史どころか日本映画史に残る大傑作が生まれたことも大きいですね。日本の怪獣映画もまだまだ元気じゃないかと……『ギンガ』の頃からは比べものにならないほど心穏やかな一年でした。いつかシン・ゴジラ』の深夜最速上映に行った日の話とかもしたいですね。

シン・ゴジラ

シン・ゴジラ

 

 この年、ぶっちゃけるとオタゴンは商業映画の助監督として働いていました。今はもうやめちゃったんですけど。ブログをちゃんと読んでくれるアナタにだけ明かす、オタゴンのシークレットな過去です。

そこではタトゥーの入った韓国人にぶん殴られたり、裸パーカーのおっさんに恫喝されたり、金を奪われたりと色々あって……日本特撮の未来を心配してたら、いつのまにか自分の人生が大変なことになっちゃってましたね。ウルトラマンは来年も放送されそうだけど、俺はその時まで生きてられるのかな……そんな気持ちで日々を過ごしていました。オタクはコンテンツについて悩む前に、自分の人生をちゃんと考えましょう。オタゴンとの約束です。

 

〇2017年『ウルトラマンジード』

 誰が予想しただろう。ウルトラマンのメインライターをあの乙一*2が担当するなんて……そしてメイン監督は言わずと知れた坂本浩一。この円谷で考えうる最強の組み合わせから作り出された大傑作が『ウルトラマンジード』です。

未熟な主人公が自分の出自を追いながら一人前のヒーローになるという、王道ながら今までのウルトラマンになかったシナリオが素晴らしい。坂本浩一もギンガSの頃のような東映特撮の延長にあるスピーディーな演出ではなく、巨大感と重みを感じさせる『坂本浩一2.0』(最近流行りの表現)と言える表現で素晴らしい映像を作り上げました。

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ウルトラマンジー

シリーズ屈指の人気キャラにして悪のウルトラマンであるウルトラマンベリアル、の息子であるという設定がもうアツい。悪の遺伝子を感じさせるこのデザイン、かっこいいですよね……

ウルトラマンの見た目』という今まで本格的に触れられることのなかった部分に踏み込み、外見が怖いという理由で人々に受け入れられなかったジードが、やがてその声援を受けるようになっていくまでの過程がとても良い。ウルトラマンとその足下の人々の関係性の変化、何がジードとベリアル(善と悪)を分かつのか……ヒーローの物語としては普遍的でありながら、ウルトラマンで描くとフレッシュに見えるものがきちんと選択できていて素晴らしい。オタゴン的に、ニュージェネレーションで一番好きな作品を一つ選べと言われたらジードになるくらいには好きですね。

この頃のオタゴンは今やっている仕事を始めました。身バレに繋がりかねないので秘密です。

 

〇2018年『ウルトラマンR/B』

 ニュージェネレーションの締めは兄弟ウルトラマンが主人公のホームコメディという、オーブ以上の変化球となりました。レギュラーのキャラクターは主人公家族に加え、1クール毎にライバルが一人しか登場しないという徹底ぶり。これまで防衛隊が担っていたテクノロジーや知識で物語を牽引する役割を、全て弟ウルトラマンに担当させることで、自覚的に規模の小さな話にしようとしていることが感じられました。

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ウルトラマンロッソ

賛否あるものの、オタゴン的には主人公の兄弟二人のキャラクターが魅力的に感じられて良かったです。コメディ路線も、近年の日本のヒーローが掘ってない方向に行こうとする姿勢が感じられて好印象です。日本特撮ってシリアスすぎるとこ、ちょっとあるじゃないですか。

主人公の兄弟はウルトラマンらしい人間ではまったくなく、弟なんかツイッターで『ウルトラマン』とエゴサするような始末。そこへ自分こそ真のウルトラマンであると名乗る狂人や、本物の地球の守護者である宇宙人が襲いかかってくるという物語は、ウルトラマンらしからぬドラマをやろうとしている部分に自己言及的で面白かったですね。

最終回付近の展開も、地球の危機という壮大なスケールを前に最後まで家族の話をやり通していたのが好印象でした。最終回でも人々の声援などは一切描かれず、家族に見守られながら戦うという……でも、それが『ウルトラマンR/B』という作品ですよね。これからも2年に1回くらい、ハズしてもいいのでこんな風に新しいウルトラマン像を模索する作品を作っていってほしいです。

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ウルトラマンブル

2018年といえば、もうみなさんもご存知ですよね。オタゴンがオタゴンとしてVR世界に顕現した年です。VRChatを始め、Vtuberになり……YouTuberになってるなんて一年前の自分に言ったら、絶句して自殺しかねないですね。『ウルトラマンR/B』が歴代ウルトラマンの中でも奇抜な作品になったように、2018年はオタゴンの人生が予想外の方向にぶっ飛んだ年となりました(こじつけ2回目)。

 

〇まとめ

ウルトラマンシリーズが様々な形に移り変わっていったように、オタゴンの人生もまた変化しているということがよくわかりましたね。2013年に日本特撮の未来を憂いていた高校生は、2018年にはなぜか怪獣になっていました。あの時もっと自分の人生を考えていれば、もっと真っ当な人生があったかもしれませんね。少なくともバケモノにはなっていなかったはず……人生は本当にわからない。

これはニチアサ作品やガンダム、女児アニメ、長期連載漫画のような息の長いシリーズ全般に言えることですけど、これがやってた時ってちょうど俺が○○だった時期だよな……と人生重ねたくなりません? 誰にだってそういう、『人生を共に歩んできたコンテンツ』があると思うんですよ。僕にとってはウルトラマンがそんな作品の中の一つです。

だから平成が終わってもずっと、来年のウルトラマンはどんなだろうな~と思って生きていきたいんですよ、俺は。もうメビウスが終わった後の頃みたいな時代は勘弁ですね。20××年はダメダメだったけど、この年のウルトラマンは面白かったよな~とか言える人生こそ俺の理想です。これからも、いい歳してウルトラマンが好きな成人男性でいたいんですよ。俺はオタクなので……

と、『ニュージェネレーション』というウルトラマン激動の時代の終わりに、こんなことを思ったわけで……それで今このブログを書いてるわけなんですね。これが言いたかった。以上、いい歳してウルトラマンが好きなオタク男性の妄言でした。

*1:AV男優。自在にゲロを吐けることからポンプの名を持つ。女優の口内にゲロを流し込んで戦う

*2:ちなみにオタゴンは乙一だと『SEVEN ROOMS』という短編が好きです。姉のラストの決断が切ない……